「ぶつからない」から「ぶつかれない」へ。交通事故ゼロのクルマ社会を目指して。

いま世界に出ている運転支援、自動運転の一歩先の自動運転の在り方を研究。

入社4年目の2010年から自動運転の研究一筋に取り組んでいます。自動運転とひとことに言っても、人の理解や解釈でいろいろな捉え方がされています。一般の人がよくイメージされるのは、目的地を入力すればクルマが自動的に目的地まで運んでくれるような、人がクルマの運転・運行に介在しない無人自動運転でしょうか。これもひとつの方向性ですが、私たちのチームが最初に目指すのは、ドライバーの運転負荷の低減と安全性の飛躍的な向上を狙った、ドライバー支援型の自動運転です。
2016年8月、NISSANはミニバンでは世界初となる高速道路の単一車線での自動運転技術「プロパイロット」を搭載した新型SERENAを発売しました。他のメーカーからも同様のレーンキープや自動ブレーキといった運転支援機能を持ったクルマは続々と発売され、自動運転はかなり身近な、リアルな技術に育ってきましたが、現状はまだ、高速道路、単一車線においての技術です。
私たちが目指すのはその一歩先の自動運転。人が普通にクルマを街中で動かすようなヒューマンライクな自動運転です。一般道路は信号があり、歩道や歩行者があり、対向車がありと複雑な環境情報にあふれています。そのなかで曲がる、止まる、加減速するといったクルマの運転操作が繰り返されます。人はそれをいとも簡単にやってのけるのですが、私たちはあたかも熟練したドライバーが運転しているようなシティドライブを自動運転で実現させようとしています。

自動運転のひとつの到達点。 人が運転しているのと変わらないヒューマンライクな自動運転を目指して。

自動運転は多くのソフトウェアが連動して動くモジュールになっています。まず、カメラやレーダー等のセンサーが周囲環境を認識し、地図情報も活用して、走行状況を理解・予測する。そして、状況に合わせてクルマが適切な走り方を決め、運転制御を行う。各機能を実現する様々なソフトを統合し、最適な自動運転システムを構築することが私の仕事です。
複雑で高度な意思決定を追求する、まさにクルマの人工知能や、さらに言えば自動運転のOSをつくっているような気持ちです。
こうした自動運転をさらに進化させる上で重要なポイントになるのが、人の運転ノウハウです。例えば、脇道から大通りに合流するとき、熟練したドライバーだと、停止線よりも前で、もう一度停止して、周囲に自車の存在を認識してもらってから発進する「二段階停止」を行います。こういった安全や安心のために人が実施している運転ノウハウを、私たちはドライビングナレッジと呼んでいます。ドライビングナレッジは、自動運転研究の到達点といえる、人が運転しているのと変わらないヒューマンライクな自動運転を実現する肝になるものです。いま行っているのは人間が運転するデータの収集。膨大な走行データから、人はこういう場面でこう動くといった知見を抽出し、クルマの意思決定に反映させる研究を進めています。

多くの刺激をもらい貴重な経験を積んだNRC-SV立ち上げと研究生活。

2013年2月に日産総合研究所シリコンバレーオフィス(NRC-SV)がオープンしたのですが、私は2012年11月から15年2月まで短期派遣制度でシリコンバレーに赴任し、NRC-SV立ち上げに携わりました。シリコンバレー(カリフォルニア州)では、事前審査を経ることで公道走行が可能となるため、NRC-SVは自動運転研究にとって重要な拠点となっています。
赴任中、研究員としての研究活動も充実していましたが、立ち上げに関わった最初の1年間は、日本の研究所ではまず経験できない、現地研究員の採用といった人事業務や研究開発環境の整備などに携わることができ、貴重な経験となりました。
また、NRC-SVはシリコンバレーのベンチャー企業のアクティビティを捉えるという重要なミッションも担っていました。そのためさまざまなベンチャー企業を訪問する機会が得られ、シリコンバレーのダイナミクスとスピード感を肌で感じることができました。オープンでフランクなコミュニケーションが当たり前のため、メリットがあれば研究員同士でも即決で研究コラボが実現する、そのスピーディーさに驚くとともに、多くを学び吸収しました。もともとグローバルな活動を希望していたので、NRC-SVでの2年半は研究者としても自身のキャリアとしても刺激的で充実した日々で、後の業務にも活かされています。

先輩インタビューQ&A

大学時代の研究とNISSAN入社との関連、きっかけはどんなところに? 大学では機械情報工学を専攻し、学部、大学院を通してヒューマノイドロボットの研究をしていました。センサーで認識した情報を用いてソフトウェアで判断し、ハードを通して実世界とコミュニケーションをとる、ロボットはソフトとハードの融合の典型で、非常に興味深い研究対象でした。
民間会社に就職したのは、研究の世界に閉じるのではなく社会に役立つモノをつくり、社会に送り出したいと考えたからです。研究成果は商品になって人が使ってなんぼというのが自論。なぜクルマだったのかは、当時クルマの知能化が言われ始めており、培ってきたロボットのAI技術を駆使してクルマをもっと賢くできれば面白いと考えたからですね。
また、クルマを賢くという動機付けで大きかったのは、学生時代の自転車通学時のクルマとの接触事故です。ドライバーのヒューマンエラーに起因する事故でしたが、道路状況も視覚的にもなんの障害もない状況下で、どうしてぶつかることができるのか? 不思議でした。ほとんどの事故がヒューマンエラーに原因があるのなら、クルマを賢くして、万が一ぶつかりそうになってもぶつからない、いやもっと、ぶつかろうとしても「ぶつかれない」クルマ、究極的に安全なクルマを開発できないのかと。そのときの想いが自動運転研究のバックボーンになっています。 NISSANの魅力は? 先端技術や先進性という意味では、ともすればベンチャー企業のほうが面白いことができるかもしれません。でもNISSANの規模、スケールメリットは社会に対するインパクトが大きい。クルマに新しい価値を与え世界に送り出したとき、ものすごい数でお客さまに届くわけです。多くの人に役立てるのは大きな魅力です。
仕事面ではダイバーシティの考え方が浸透していて、自由な発想、違った視点での発想を受け入れてくれる土壌が培われていること。また、グローバル展開が進み海外で働く機会がとても多いのも魅力です。グローバル志向をもち希望していれば、出張、赴任、大学派遣と、海外に出るチャンスは誰にでもあります。私も上司に海外に行きたいと言い続けていたので、NRC-SV赴任のチャンスに巡り合えたのだと思っています。 NISSANを目指してくる学生にメッセージを NISSANに入ってくる人は、やはりクルマ好きが多いですが、クルマ好きじゃないとNISSANに入る資格がないということはありません。私自身、クルマが好きで入社を決めたわけではありません。ただ、大事なのはNISSANの仕事を通じて社会に、クルマにどんな価値を生み出したいのか、クルマはどう進化したら面白いのか、自分としての考えやビジョンを持っていることです。クルマ業界はどんどん新しい価値軸が追加されています。NISSANが今進めていることの延長線上だけに未来があるとは限らない。ですから、新しい視点・感性を持った皆さんと議論することを楽しみにしています。そして一緒に新機軸を創っていきたいですね。

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N.K

総合研究所
モビリティ・サービス研究所
総合研究所HP
情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 修了
(2007年入社)

いま世界に出ている運転支援、自動運転の一歩先の自動運転の在り方を研究。

入社4年目の2010年から自動運転の研究一筋に取り組んでいます。自動運転とひとことに言っても、人の理解や解釈でいろいろな捉え方がされています。一般の人がよくイメージされるのは、目的地を入力すればクルマが自動的に目的地まで運んでくれるような、人がクルマの運転・運行に介在しない無人自動運転でしょうか。これもひとつの方向性ですが、私たちのチームが最初に目指すのは、ドライバーの運転負荷の低減と安全性の飛躍的な向上を狙った、ドライバー支援型の自動運転です。
2016年8月、NISSANはミニバンでは世界初となる高速道路の単一車線での自動運転技術「プロパイロット」を搭載した新型SERENAを発売しました。他のメーカーからも同様のレーンキープや自動ブレーキといった運転支援機能を持ったクルマは続々と発売され、自動運転はかなり身近な、リアルな技術に育ってきましたが、現状はまだ、高速道路、単一車線においての技術です。
私たちが目指すのはその一歩先の自動運転。人が普通にクルマを街中で動かすようなヒューマンライクな自動運転です。一般道路は信号があり、歩道や歩行者があり、対向車がありと複雑な環境情報にあふれています。そのなかで曲がる、止まる、加減速するといったクルマの運転操作が繰り返されます。人はそれをいとも簡単にやってのけるのですが、私たちはあたかも熟練したドライバーが運転しているようなシティドライブを自動運転で実現させようとしています。

自動運転のひとつの到達点。 人が運転しているのと変わらないヒューマンライクな自動運転を目指して。

自動運転は多くのソフトウェアが連動して動くモジュールになっています。まず、カメラやレーダー等のセンサーが周囲環境を認識し、地図情報も活用して、走行状況を理解・予測する。そして、状況に合わせてクルマが適切な走り方を決め、運転制御を行う。各機能を実現する様々なソフトを統合し、最適な自動運転システムを構築することが私の仕事です。
複雑で高度な意思決定を追求する、まさにクルマの人工知能や、さらに言えば自動運転のOSをつくっているような気持ちです。
こうした自動運転をさらに進化させる上で重要なポイントになるのが、人の運転ノウハウです。例えば、脇道から大通りに合流するとき、熟練したドライバーだと、停止線よりも前で、もう一度停止して、周囲に自車の存在を認識してもらってから発進する「二段階停止」を行います。こういった安全や安心のために人が実施している運転ノウハウを、私たちはドライビングナレッジと呼んでいます。ドライビングナレッジは、自動運転研究の到達点といえる、人が運転しているのと変わらないヒューマンライクな自動運転を実現する肝になるものです。いま行っているのは人間が運転するデータの収集。膨大な走行データから、人はこういう場面でこう動くといった知見を抽出し、クルマの意思決定に反映させる研究を進めています。

多くの刺激をもらい貴重な経験を積んだNRC-SV立ち上げと研究生活。

2013年2月に日産総合研究所シリコンバレーオフィス(NRC-SV)がオープンしたのですが、私は2012年11月から15年2月まで短期派遣制度でシリコンバレーに赴任し、NRC-SV立ち上げに携わりました。シリコンバレー(カリフォルニア州)では、事前審査を経ることで公道走行が可能となるため、NRC-SVは自動運転研究にとって重要な拠点となっています。
赴任中、研究員としての研究活動も充実していましたが、立ち上げに関わった最初の1年間は、日本の研究所ではまず経験できない、現地研究員の採用といった人事業務や研究開発環境の整備などに携わることができ、貴重な経験となりました。
また、NRC-SVはシリコンバレーのベンチャー企業のアクティビティを捉えるという重要なミッションも担っていました。そのためさまざまなベンチャー企業を訪問する機会が得られ、シリコンバレーのダイナミクスとスピード感を肌で感じることができました。オープンでフランクなコミュニケーションが当たり前のため、メリットがあれば研究員同士でも即決で研究コラボが実現する、そのスピーディーさに驚くとともに、多くを学び吸収しました。もともとグローバルな活動を希望していたので、NRC-SVでの2年半は研究者としても自身のキャリアとしても刺激的で充実した日々で、後の業務にも活かされています。

先輩インタビューQ&A

大学時代の研究とNISSAN入社との関連、きっかけはどんなところに? 大学では機械情報工学を専攻し、学部、大学院を通してヒューマノイドロボットの研究をしていました。センサーで認識した情報を用いてソフトウェアで判断し、ハードを通して実世界とコミュニケーションをとる、ロボットはソフトとハードの融合の典型で、非常に興味深い研究対象でした。
民間会社に就職したのは、研究の世界に閉じるのではなく社会に役立つモノをつくり、社会に送り出したいと考えたからです。研究成果は商品になって人が使ってなんぼというのが自論。なぜクルマだったのかは、当時クルマの知能化が言われ始めており、培ってきたロボットのAI技術を駆使してクルマをもっと賢くできれば面白いと考えたからですね。
また、クルマを賢くという動機付けで大きかったのは、学生時代の自転車通学時のクルマとの接触事故です。ドライバーのヒューマンエラーに起因する事故でしたが、道路状況も視覚的にもなんの障害もない状況下で、どうしてぶつかることができるのか? 不思議でした。ほとんどの事故がヒューマンエラーに原因があるのなら、クルマを賢くして、万が一ぶつかりそうになってもぶつからない、いやもっと、ぶつかろうとしても「ぶつかれない」クルマ、究極的に安全なクルマを開発できないのかと。そのときの想いが自動運転研究のバックボーンになっています。 NISSANの魅力は? 先端技術や先進性という意味では、ともすればベンチャー企業のほうが面白いことができるかもしれません。でもNISSANの規模、スケールメリットは社会に対するインパクトが大きい。クルマに新しい価値を与え世界に送り出したとき、ものすごい数でお客さまに届くわけです。多くの人に役立てるのは大きな魅力です。
仕事面ではダイバーシティの考え方が浸透していて、自由な発想、違った視点での発想を受け入れてくれる土壌が培われていること。また、グローバル展開が進み海外で働く機会がとても多いのも魅力です。グローバル志向をもち希望していれば、出張、赴任、大学派遣と、海外に出るチャンスは誰にでもあります。私も上司に海外に行きたいと言い続けていたので、NRC-SV赴任のチャンスに巡り合えたのだと思っています。 NISSANを目指してくる学生にメッセージを NISSANに入ってくる人は、やはりクルマ好きが多いですが、クルマ好きじゃないとNISSANに入る資格がないということはありません。私自身、クルマが好きで入社を決めたわけではありません。ただ、大事なのはNISSANの仕事を通じて社会に、クルマにどんな価値を生み出したいのか、クルマはどう進化したら面白いのか、自分としての考えやビジョンを持っていることです。クルマ業界はどんどん新しい価値軸が追加されています。NISSANが今進めていることの延長線上だけに未来があるとは限らない。ですから、新しい視点・感性を持った皆さんと議論することを楽しみにしています。そして一緒に新機軸を創っていきたいですね。

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N.K

総合研究所
モビリティ・サービス研究所
総合研究所HP
情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 修了
(2007年入社)

THE POWER COMES FROM INSIDE MEET OUR PEOPLE

THE POWER COMES FROM INSIDE MEET OUR PEOPLE

いま世界に出ている運転支援、自動運転の一歩先の自動運転の在り方を研究。

入社4年目の2010年から自動運転の研究一筋に取り組んでいます。自動運転とひとことに言っても、人の理解や解釈でいろいろな捉え方がされています。一般の人がよくイメージされるのは、目的地を入力すればクルマが自動的に目的地まで運んでくれるような、人がクルマの運転・運行に介在しない無人自動運転でしょうか。これもひとつの方向性ですが、私たちのチームが最初に目指すのは、ドライバーの運転負荷の低減と安全性の飛躍的な向上を狙った、ドライバー支援型の自動運転です。
2016年8月、NISSANはミニバンでは世界初となる高速道路の単一車線での自動運転技術「プロパイロット」を搭載した新型SERENAを発売しました。他のメーカーからも同様のレーンキープや自動ブレーキといった運転支援機能を持ったクルマは続々と発売され、自動運転はかなり身近な、リアルな技術に育ってきましたが、現状はまだ、高速道路、単一車線においての技術です。
私たちが目指すのはその一歩先の自動運転。人が普通にクルマを街中で動かすようなヒューマンライクな自動運転です。一般道路は信号があり、歩道や歩行者があり、対向車がありと複雑な環境情報にあふれています。そのなかで曲がる、止まる、加減速するといったクルマの運転操作が繰り返されます。人はそれをいとも簡単にやってのけるのですが、私たちはあたかも熟練したドライバーが運転しているようなシティドライブを自動運転で実現させようとしています。

自動運転のひとつの到達点。 人が運転しているのと変わらないヒューマンライクな自動運転を目指して。

自動運転は多くのソフトウェアが連動して動くモジュールになっています。まず、カメラやレーダー等のセンサーが周囲環境を認識し、地図情報も活用して、走行状況を理解・予測する。そして、状況に合わせてクルマが適切な走り方を決め、運転制御を行う。各機能を実現する様々なソフトを統合し、最適な自動運転システムを構築することが私の仕事です。
複雑で高度な意思決定を追求する、まさにクルマの人工知能や、さらに言えば自動運転のOSをつくっているような気持ちです。
こうした自動運転をさらに進化させる上で重要なポイントになるのが、人の運転ノウハウです。例えば、脇道から大通りに合流するとき、熟練したドライバーだと、停止線よりも前で、もう一度停止して、周囲に自車の存在を認識してもらってから発進する「二段階停止」を行います。こういった安全や安心のために人が実施している運転ノウハウを、私たちはドライビングナレッジと呼んでいます。ドライビングナレッジは、自動運転研究の到達点といえる、人が運転しているのと変わらないヒューマンライクな自動運転を実現する肝になるものです。いま行っているのは人間が運転するデータの収集。膨大な走行データから、人はこういう場面でこう動くといった知見を抽出し、クルマの意思決定に反映させる研究を進めています。

多くの刺激をもらい貴重な経験を積んだNRC-SV立ち上げと研究生活。

2013年2月に日産総合研究所シリコンバレーオフィス(NRC-SV)がオープンしたのですが、私は2012年11月から15年2月まで短期派遣制度でシリコンバレーに赴任し、NRC-SV立ち上げに携わりました。シリコンバレー(カリフォルニア州)では、事前審査を経ることで公道走行が可能となるため、NRC-SVは自動運転研究にとって重要な拠点となっています。
赴任中、研究員としての研究活動も充実していましたが、立ち上げに関わった最初の1年間は、日本の研究所ではまず経験できない、現地研究員の採用といった人事業務や研究開発環境の整備などに携わることができ、貴重な経験となりました。
また、NRC-SVはシリコンバレーのベンチャー企業のアクティビティを捉えるという重要なミッションも担っていました。そのためさまざまなベンチャー企業を訪問する機会が得られ、シリコンバレーのダイナミクスとスピード感を肌で感じることができました。オープンでフランクなコミュニケーションが当たり前のため、メリットがあれば研究員同士でも即決で研究コラボが実現する、そのスピーディーさに驚くとともに、多くを学び吸収しました。もともとグローバルな活動を希望していたので、NRC-SVでの2年半は研究者としても自身のキャリアとしても刺激的で充実した日々で、後の業務にも活かされています。

先輩インタビューQ&A

大学時代の研究とNISSAN入社との関連、きっかけはどんなところに? 大学では機械情報工学を専攻し、学部、大学院を通してヒューマノイドロボットの研究をしていました。センサーで認識した情報を用いてソフトウェアで判断し、ハードを通して実世界とコミュニケーションをとる、ロボットはソフトとハードの融合の典型で、非常に興味深い研究対象でした。
民間会社に就職したのは、研究の世界に閉じるのではなく社会に役立つモノをつくり、社会に送り出したいと考えたからです。研究成果は商品になって人が使ってなんぼというのが自論。なぜクルマだったのかは、当時クルマの知能化が言われ始めており、培ってきたロボットのAI技術を駆使してクルマをもっと賢くできれば面白いと考えたからですね。
また、クルマを賢くという動機付けで大きかったのは、学生時代の自転車通学時のクルマとの接触事故です。ドライバーのヒューマンエラーに起因する事故でしたが、道路状況も視覚的にもなんの障害もない状況下で、どうしてぶつかることができるのか? 不思議でした。ほとんどの事故がヒューマンエラーに原因があるのなら、クルマを賢くして、万が一ぶつかりそうになってもぶつからない、いやもっと、ぶつかろうとしても「ぶつかれない」クルマ、究極的に安全なクルマを開発できないのかと。そのときの想いが自動運転研究のバックボーンになっています。 NISSANの魅力は? 先端技術や先進性という意味では、ともすればベンチャー企業のほうが面白いことができるかもしれません。でもNISSANの規模、スケールメリットは社会に対するインパクトが大きい。クルマに新しい価値を与え世界に送り出したとき、ものすごい数でお客さまに届くわけです。多くの人に役立てるのは大きな魅力です。
仕事面ではダイバーシティの考え方が浸透していて、自由な発想、違った視点での発想を受け入れてくれる土壌が培われていること。また、グローバル展開が進み海外で働く機会がとても多いのも魅力です。グローバル志向をもち希望していれば、出張、赴任、大学派遣と、海外に出るチャンスは誰にでもあります。私も上司に海外に行きたいと言い続けていたので、NRC-SV赴任のチャンスに巡り合えたのだと思っています。 NISSANを目指してくる学生にメッセージを NISSANに入ってくる人は、やはりクルマ好きが多いですが、クルマ好きじゃないとNISSANに入る資格がないということはありません。私自身、クルマが好きで入社を決めたわけではありません。ただ、大事なのはNISSANの仕事を通じて社会に、クルマにどんな価値を生み出したいのか、クルマはどう進化したら面白いのか、自分としての考えやビジョンを持っていることです。クルマ業界はどんどん新しい価値軸が追加されています。NISSANが今進めていることの延長線上だけに未来があるとは限らない。ですから、新しい視点・感性を持った皆さんと議論することを楽しみにしています。そして一緒に新機軸を創っていきたいですね。

N.K

総合研究所
モビリティ・サービス研究所
総合研究所HP
情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 修了
(2007年入社)