日産のダイバーシティの先進性に
衝撃を受けた。

前職も日系の完成車メーカーで、約10年間人事の経験を積んできました。グループ全体を束ねる本社人事として世界各国の事業所を俯瞰し、労務費管理や人員配置の適正化などに取り組みました。また、採用リクルーターや若手社員向け海外研修制度の運用、女性活躍推進に向けた全社施策の企画などにも携わりました。

その中で私が日産への転職を決めた理由は、ダイバーシティに対する考え方やあり方が非常に先進的と感じたからです。実は前職時代、ダイバーシティ施策の推進に関わる仕事で日産を訪問したことがあります。その時驚いたのは、日産の女性管理職の比率がとても高かったこと。オフィスを見ても外国籍の役員・社員が当たり前のように仕事をしていて、当時の私にとってとても刺激的だったことを覚えています。多種多様なバックグラウンドや考えをもった人々が同じ目標に向かって協業する環境で働くことは若い頃からの夢でもあり、培ってきた人事経験をここで活かしてみたいと考えるようになりました。

部門のビジネスを深く理解し
「手触り感」のあるサポートができる。

入社後は前職で経験した本社人事ではなく、担当する部門の採用や人財育成にフォーカスする部門人事(HRビジネスパートナー)として仕事をしています。初期配属は国内営業・マーケティング部門の担当でした。社会人になって以来、販売営業やマーケティングビジネスには興味があり、ビジネスに真剣に取り組む社員のパートナーとして働くことにとてもやりがいを感じました。そして現在の担当はグローバルアフターセールス(AS)です。ASのミッションは、日産車をご購入いただいたお客様のカーライフをより豊かにする、さまざまな商品やサービスを企画・提供することです。

HRビジネスパートナーの面白さは、担当部門が進めるビジネスの“手触り感”が得られる環境に身を置けることと考えています。部門にとって最適な組織体制や採用計画を立てるには、人事である私たちも部門の目指すゴールやビジネスについて詳しく理解している必要があります。ASが生み出す営業利益もしっかりとウォッチしつつ、当事者意識をもって事業サポートができます。外国籍の社員も多く、時に英語力を求められ苦労することもありますが、多様な価値観や仕事の進め方に触れることができますし、新しい気付きを得られています。

成果にコミットしつつも、
個人を大切にしてくれる社風。

日産に転職してから、息子の出産を経験しました。当時はコロナ禍の真っ只中で、全社的に今よりも在宅勤務が主流だったこともあり、産後6カ月で復職しました。会社制度としてもっと長く育児休業を取ることはできたのですが、上司や同僚の理解や職場のサポートが厚いと感じ、無理なく仕事に復帰できました。現在も、子どもが急に熱を出した時などは早退させてもらえていますし、有給休暇も気軽に取得できています。

周囲のサポートを感じられるのは、子育ての場面だけではありません。私は2023年4月から管理職となりましたが、昇格試験を受ける際には、上司をはじめ多くの先輩、メンターに助けられました。日頃から上司が私の仕事に対してこまめにフィードバックをくれ、キャリア入社者である私への育成に力を入れてくれたことに感謝しています。グローバル企業と聞くとドライなイメージを持たれるかもしれませんが、私は日産に対してそうは思いません。確かに成果を重んじる社風ですが、迷ったり困ったりすることがあれば、周囲が全力で支えてくれる会社です。「こういう風になりたいな」と思える上司の方々とたくさん出会えたことも働き続けるモチベーションにつながっています。

大企業でありながら、組織はコンパクト。
役職に関係なく仕事でインパクトを残せる。

私が日産に来て一番驚いているのは、大企業でありながらビジネスの進め方や意思決定が「コンパクト」であることです。役員を含むマネジメント層との距離が近く、現場社員の立場からでもコミュニケーションを取ることができます。実際に私も管理職になる前に取り組んでいた女性活躍推進の企画について、当時の執行役員から「あなたが考えた企画なのだから、あなた自身から話を聞きたい」と声をかけてもらい、直接プレゼンテーションできたことが今も心に残っています。定めた目標に向かってどこまで努力するかは自分次第。主体性を持って物事を進めるほど、役職に関係なく大きなインパクトを残せる可能性がある職場です。

今はもちろんAS部門で精一杯の仕事をしたいのですが、今後はデザイン部門のHRビジネスパートナーにも挑戦してみたいです。デザイン部門は名前の通り、この先の日産車の意匠や設計にかかわる、クルマづくりの上流工程を担う部署です。私自身がクルマ好きなことから来る純粋な興味、そして今の担当とはまた違ったスキルや考え方を持つ社員の方々と出会えるからです。また長期的には、自分自身の経験をもっと拡げる意味で海外赴任にも挑戦してみたいです。