Interview

企画本部の仕事とキャリア

Corporate Market Intelligence Division

S.Y.

Assistant Manager

2016年 中途入社

My career

マーケティングのプロフェッショナルを目指し、新卒で外資系の市場調査会社に入社しました。はじめに調査会社でさまざまな業界やブランドの調査に携わった方が幅広い経験が積めると考えたからです。約7年の勤務後、次はコンサルティングではなく事業会社で自社の製品開発やブランド作りに携わりたいと考え、グローバルカンパニーでありながら日本に本社がある日産に入社。入社以来、コーポレート市場情報統括本部に所属しています。

「お客さまを知る」ことが
よいクルマを作る第一歩だそうですね?

私たちはお客さまを知るためにマイルストーン調査というものを行います。マイルストーン調査とは、商品開発の上流から発売後の振り返りまで、すべての主要フェーズにおいてカスタマーフィードバックを得るために実施する調査の総称です。アンケートや座談会を通じてお客さまの人生観や価値観を知り、お客さま自身も気付いていない隠れたニーズ=カスタマーインサイトをつかみます。
私たちは商品企画やデザイン部門などの調査を実施したい部門から要望を受け、調査方法を設計・実施します。調査において注意しているのは、可能な限りニュートラルな声を拾って届けること。バイアスを排除した調査を設計するためには、マーケット・リサーチの専門的なスキルが必要です。また、商品企画の部門がお客さまのペルソナを作成する際にも、私たちはコンセプトクリエーションの場に同席し、お客さま像の理解をサポートします。クルマの開発には多くの部門が関わるため、すべてのステークホルダーの合意を得るには時間や労力もかかりますが、最終的に同じ方向に向かって進めた時にはやりがいを感じます。

調査結果が経営に影響を
与えることもあるそうですね?

私たちの調査と分析の結果が日産のビジネスの方向性に影響を及ぼすことは少なくありません。経営層がメディアなどで語る時に、私たちの分析結果を使ってくれることもありますね。管理職でなくても経営層に提案や説明ができ、ビジネスの意思決定に貢献できるのは、市場調査という仕事ならではの魅力です。
新しいクルマが世に出るまで数年はかかります。私たちは市場調査によって5〜10年後の社会の姿も予測しながら、未来のクルマに求められるものを導き出し、車両像にインプットしていきます。未来を予測することは難しく、国や地域によって期待されるものや評価が違うこともありますが、それだけにやりがいを感じられる仕事です。
自動車は他の消費財よりもはるかに時間をかけて調査を行うことができ、かつ日産ほどカスタマー調査に力を入れている会社は少数です。前職の調査会社と比較すれば、前職ではデータが何よりも重視されていましたが、自分たちの商品を持つ事業会社では、データが揃っていない断片的な情報でも意思決定せざるを得ない場面があります。そのため、私自身、情報が不十分でも自分なりの仮説を持って意見を言えるようになりました。

VISION

お客さまと近い場所にいられるマーケット・インテリジェンスの仕事が大好きで、自分に合っていると感じています。今後も今の部門でステップアップを続けていきたいです。グローバルなビジネスを経験したいと考えて日産に入社し、実際に携われているのですが、どこかのタイミングで一度はリージョンの仕事も経験してみたいです。どの国でも良いのでリージョンの仕事を経験することで、グローバルのマーケット・インテリジェンスの仕事もよりスムーズになると思います。
私は昔から「マーケティングのプロフェッショナルになりたい」という目標を持っていましたが、日産で働くことで、「カスタマーインサイトを発掘することにより、より魅力的な商品・ブランドエクスペリエンスをお客さまに提供したい、それを通じて社会貢献したい」という、よりシャープな目標になりました。この目標に向かって、日々奮闘中です。